2018/06/08

樹木たち

いろんな樹木を描いていると、歓迎してくれる木とそうでない木があるのがわかってくる。そうでない木は、こちらがいくら情熱を注いでも、うまく描けない。描く前にわかることもあるけど、無意識にしか感じ取ることができないメッセージは、基本的には描いて(身体を通して)みないとわからない。

近所の鎮守の森には、楠の大樹が三本生えている。その三本の中で、いつも歓迎してくれるのは、真ん中の大樹(龍樹)。別のを描いていたときは、途中で雨が降りだした。樹木が歓迎してくれるときは、心に残るようなタイミングで光が射し込んできたり、帰宅まで雨を止めてくれたりする。冗談のように聞こえるだろうけど、ほんとの話だ。

自然には触れてはいけない領域というものがあって、そういう場所には守っている存在がいるので、耳をすませていると、近づき過ぎないようにと、ちゃんと囁いてくれる。

何度も描いてしまう樹木たちは、いつでもおいでと歓迎してくれる。描かれると嬉しいらしく、その喜びこそが魂の共鳴、描く喜びそのものなのだ。

 

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