ずいぶん前に自分で作った家具を、薪にしようと庭で輪切りに切っていたら、強烈な香りが漂って、驚いた。しばらくして、それがクスノキだとわかったのは、たまたま描いていた、大楠の木炭画の前に置いたときだった。よく似ているなあと思って、模様を調べたら、やっぱりクスノキだった。
楠のこの独特の香りは、古くから天然の 防腐剤として利用されたり、強心剤としても使用されていたため、それらの用途としてはほとんど用いられなくなった現在でも、「駄目になりかけた物事を復活させるために使用される手段」を比喩的にカンフル剤と例えて呼ぶことがあるらしい。「臭し(くすし)」、「薬(樟脳)の木」が、「クス」の語源だと言われている。
「駄目になりかけた物事を復活させるために使用される手段」
たしかになにかが、復活するような香りだ。眠っていたなにかが、むくっと立ち上がる
切った覚えはないので、たぶん拾ったか、もらった木だと思う。この小さなクスノキと大きなクスノキの出会いは、本人も気づいていないような、無意識の世界で進行した。もう香りはほとんどしなくなってしまったけど、木のなかには記憶が眠っている。
木や石は、深く眠っている。瞑想をしていて、なにかを考えている。そのなにかが、無意識に働きかけている。
楠のこの独特の香りは、古くから天然の 防腐剤として利用されたり、強心剤としても使用されていたため、それらの用途としてはほとんど用いられなくなった現在でも、「駄目になりかけた物事を復活させるために使用される手段」を比喩的にカンフル剤と例えて呼ぶことがあるらしい。「臭し(くすし)」、「薬(樟脳)の木」が、「クス」の語源だと言われている。
「駄目になりかけた物事を復活させるために使用される手段」
たしかになにかが、復活するような香りだ。眠っていたなにかが、むくっと立ち上がる
切った覚えはないので、たぶん拾ったか、もらった木だと思う。この小さなクスノキと大きなクスノキの出会いは、本人も気づいていないような、無意識の世界で進行した。もう香りはほとんどしなくなってしまったけど、木のなかには記憶が眠っている。
木や石は、深く眠っている。瞑想をしていて、なにかを考えている。そのなにかが、無意識に働きかけている。
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